アムウェイに気をつけろ⑤アムウェイの経済セミナーによる洗脳の手口
2018/06/12
①僕とアムウェイとの一連の出来事の始まり
②すぐお茶しようって言ってくるヤツ
③「知り合いのすごい人」を紹介したがるヤツ
④謎の「ファイナンシャルセミナー」に行った話
⑤アムウェイの経済セミナーによる洗脳の手口
⑥第二のアムウェイB子ちゃんを紹介される
⑦スポーツ系イベントに誘われたときの話
⑧アムウェイB子ちゃんに彼女を紹介した話
⑨BBQ大会に誘われたときの話[前編]
⑩BBQ大会[後編]アムウェイが勧める本
どうも、軟弱勇者のアルフです。
ただいま数年前に僕の身に起こった、アムウェイとの一連の出来事を書き綴っています。
「僕がアムウェイに出会い、入りかけて、直前で思い留まるまで」の話です。
そんな過激なものではありません。
また、アムウェイを全否定するものでもありません。
ただ、ちょっとアムウェイってなんかキモいな、アムウェイってなんか怖ええなって思った出来事です。
この一連のストーリーで、アムウェイがどんな活動をしているか、ちょっと学んでもらえる話になっています。
もくじ
アムウェイのファイナンシャルセミナーの概要とその目的
とある起業セミナーで知り合ったA君と仲良くなり、彼に誘われて、「教授(仮名)」と呼ばれる謎の人物の、謎の「ファイナンシャルセミナー」に参加しました。
そのセミナーは「経済」をテーマにしたセミナーで、日本の経済が分かるとても濃い内容で「いい話を聞けた~」とそのときは思っていました。
しかし、あとで振り返ってみると、それはアムウェイ導入の洗脳の始まりでした。
今日はそのセミナー内容について、書いていきます。
アムウェイがそういったセミナーを使ってどのように洗脳をしているかという手の内を明かす形になるので、特定されないように、なるべくやんわりと書きます。
ステップ①お金は良いもの・必要なもの
最初は「経済とは」という話から始まります。
経済力、つまりお金を持つことは、「人や家族の守る力」である。
だから、お金に振り回されない生き方をしましょう。
それはつまり、お金の心配をせず、物事をお金を基準に選択しなくてもいいようになりましょうということ。
ざっくり言うとこんな話。
ここでの話は、まずお金に対する悪いイメージを払拭すること。
お金に対して汚いというイメージを持っている人もいるので、まず第一段階、「あなたにとってお金はとても良いもので、とても必要なものですよ」と、稼ぐことへのハードルを下げるのが目的です。
ステップ②日本の経済は危ない
このブロックでは、日本の経済の危機的状況について語ります。
今日本にはこれだけ借金があって、毎年これだけ増えていってます。
そして、日本の経済成長率はオイルショックの頃からどんどん下がっていってます。
それに伴って、一年に上がる給料もどんどん下がっていってる。
福利厚生も下がっている。
日本の経済は先の暗い危機的状況ですよと。
次に、教授は計算式やグラフを書きながら話を進めます。
現在のサラリーマンの平均年収はこれくらいで、生涯年収はこれくらいです。
対して、30歳の夫婦と子どもがごくごく普通の生活をしようと思ったらこれくらいのお金がかかります。
そして老後平均年齢まで生きるとして、夫婦で必要な金額はこれくらいです。
生涯年収から、生涯必要なお金をさっ引くと、これだけお金が足りません!
(「-7000万円不足」と言ってました)
だから今のうちから、そのお金を作っていかなければいけません!
という話でした。
ここブロックでの話の目的は「不安を煽ること」。
第二段階として、
「あなたがこのまま今までどおりの収入で何も考えずにやっていくと、あとでお金に困って、とんでもないことになりますよ」
と不安をあおり、
「まずい、今のうちにお金を増やさなければ!」
という気持ちにさせる流れの話です。
それと、もう一つこんな内容もありました。
だから生活は勤務先に近い都心ですべきだ。
という話。
たしかにそりゃそうなんだけど。
これも裏があります。
アムウェイで活動する場合は、やはり人の集まる都心がいいわけです。
現に、このグループで活動してるメンバーたちは、みんな都心の、しかもわりと近場に集まって住んでいます。
さも、もっともらしい理由を語っているけども、実のところ自分たちに近づけるのが目的ですよね。
この話に乗せられて、都心に引っ越してきて、まんまとグループに取り込まれていった人もいるんだろうと思うゾッとします。
これらの話は全て数字を使って話しているので、かなり説得力がありました。
しかし、あとで冷静になって考えてみたら、かなり盛られているのが分かります。
ステップ③副業のススメ
次の段階では、「じゃあどのように稼いだらいいか?」に言及していきます。
そうなると、今の仕事プラス別のことを始めるということになります。
つまり副業です。
副業といっても色々ありますが。
例えば今の時代「資格」じゃ稼げません。
別の会社にも勤めて「給与」としてもらうと、二重雇用になっちゃうのでダメ。
株や不動産で儲けようとするには資本がかかりすぎます。
そうなると自分で事業を始めるのが一番いい。
じゃあどんな事業がいいか。
まずリスクが低くて、景気に左右されず、権利になるもの。
そしてみんなが幸せになれるもの。
こういう副業を始めよう!
そして、仕事以外のアフターファイブの時間や土日を、その副業の勉強に費やしましょう。
こんな話でした。
ここでの目的は、「副業をやる必要がある」と思わせること。
「お金を稼ぐために、あなたが本業以外にすべきなのは低リスクで権利になる副業ですよ」と植えつけることです。
収入を得るための数ある選択肢を、一つひとつ論理的に潰していき、最後に残った選択肢に当てはまる答え、それがアムウェイなんですね~
しかしここではまだ「アムウェイ」は出てきません。
ここでの一番の目的は「アムウェイを薦められたときのハードルを下げること」です。
んで、「アフターファイブや土日を副業の勉強に充てましょう」という話。
これ普通に聞いてたら、「なるほど時間の使い方を考えなきゃね」という気持ちになります。
でもれこもアムウェイの教育。
アムウェイでは、このセミナーのように、教育することが大事。
だから皆さんいつもお忙しくミーティングやら、デモンストレーション(商品紹介)、セミナーや勉強会など色々やってます。
要は「アムウェイに割ける時間を作ってくださいね~」と言ってるわけです。
こうやってアムウェイに入る前から、アムウェイでの活動をしやすい地盤を作っているのですね。
事業をやる上で大事なこと
最後のまとめとして、教授は「事業をやる上で大事なこと」として次のことをあげました。
・プラットフォーム
ではここで、
「アムウェイにきをつけろ」ワンポイントアドバイス
「オーナー感覚」。
これはつまり経営者の目線を持てと。
この「オーナー感覚」というフレーズは、アムウェイに限らずネットワークビジンスの人からちょくちょく語られます。
アムウェイの目的は権利収入を得ること。
そのためには自分の勧誘した下の人たち(ダウン)が、稼いでくれるようにならなければいけません。
自分が動くのではなく、周りを動かして、稼げる仕組みを作ること。
だから「オーナー感覚」が大事だというのが、彼らの言い分です。
もう一つの「プラットフォーム」とは、コミュニティを持つこと。
アムウェイは、会員としての繋がりのあるグループ単位で動きます。
このセミナーに集まっている人々も、教授を中心としたコミュニティです。
まず、そういうところに参加しろと。
そして、人脈を広げろと。
暗に「おいでおいで」してるわけですね。
知らず知らずアムウェイの人たちと仲良くなるほど、アムウェイへのハードルが下がっていくわけです。
さらに現アムウェイメンバー(自分のダウンたち)には、「自分のようになるために頑張れよ」と煽っているわけです。
さて、話を戻しまして、
もしあなたが誰かから「オーナー感覚」という言葉を聞いたら、アムウェイ率(マルチ会員率)が相当高いので注意が必要です。
セミナーのまとめ
これらが、この日受けたファイナンシャルセミナーの大まかな概要です。
アムウェイだと知らず、最初聞いたときは、かなり目からウロコで、僕自身、実際に「なにかやらなきゃ」という気持ちにさせられました。
しかし、アムウェイだということを知った上で、改めて見直すと、視野を広げるどころか、視野を狭める内容だと分かります。
「あなたは危険だ」「あなたにはこれしかない」。
こうやって洗脳(マインドコントロール)していくんですね。
不安を煽って、最善の選択肢(商品)を提示する。
これはビジネスの手法としては王道で、当たり前にあることなのですが、彼らは商品(アムウェイ)は決して見せず、まるでタブーのようにこれっぽっちも匂わせません。
アムウェイはイメージが悪く、アンチも多いビジネス。
だから、いきなり薦めるのはとてもリスクの高いこと。
そしてとてもヘタなやり方です。
アムウェイで会員を増やすには、まずは信用されるところから始めて、「アムウェイは悪くないんだよ~」と思わせるために外堀からじんわりじんわり埋めていく。
そして1人のカリスマを中心に、集団的真理を働かせながら教育する。
やり口がまるで宗教...。
とにかくこのセミナーには、アムウェイへのハードルを下げて、入りやすくするために考えられた、とてもよくできた内容のセミナーだということです。
さて、次回は第二のアムウェイメンバーの登場です。
続く
→ アムウェイに気をつけろ⑥第二のアムウェイB子ちゃんを紹介される
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